プロジェクター市場で大注目の JMGO N1S Nano と XGIMI MoGo 3 Pro。
どちらも Google TV搭載・フルHD対応 で人気ですが、実際の使い勝手や画質、補正機能などの違いがあります。
この記事では外観・画質・可動性・リアルタイム補正・音質などを実際に使った感想とともに徹底比較します。
外観比較|デザイン・可動性の違い
正面

左:N1S Nano(JMGO)
白と淡いベージュの柔らかいカラーでインテリアに馴染みやすいデザイン。
右:MoGo 3 Pro(XGIMI)
メタリックグレーの円柱形でスタイリッシュなデザイン。レンズ部分を収納できるデザインになっているのがポイント。
側面
左:N1S Nano(JMGO)
両側面にDolby Audio対応&JMGO Master Sound による5W×2基のスピーカーを搭載。本体下部にはUSB Type-Cポート×1(65W PD 3.0)※給電専用
右:MoGo 3 Pro(XGIMI)
スタンド一体型の本体下部にDolby Audio対応&Harman Kardon 監修の 5W×2基のスピーカーを搭載。本体下部にはUSB Type-Cポート×1(65W PD 3.0)※給電専用
背面
左:N1S Nano(JMGO)
USB ×1、HDMI ×1(ARC)、3.5mm ヘッドホンポートx1
右:MoGo 3 Pro(XGIMI)
USB ×1、Micro HDMI (ARC対応) × 1(カバーあり)
可動域
左:下方向への投影限界角度
右:上方向への投影限界角度
N1S Nano(JMGO)はジンバル一体型で上下127°可動、MoGo 3 Pro(XGIMI)は130°可動スタンド一体型ですが、MoGo 3 Proのほうはレンズ収納角度も含まれているため、実際の投影可能域はN1S Nanoのほうが大きい結果となりました。
動かして投影してみた結果がこちらです。

特に上方向へは、MoGo 3 Proは投影可能なのが斜め上方向までであるのに対し、N1S Nanoは真上以上に投影することができます。
寝転がって目線の真上に天井投影したいという方には、N1S Nanoが適していると言えるでしょう。
持ち運びやすさ
左:N1S Nano(JMGO)
重さは1.8㎏。持ち手付きで片手での移動も簡単。直線的な形状的なので、両手で運ぶ際にも安定感があって持ちやすい。
右:MoGo 3 Pro(XGIMI)
重さは1.1㎏。ペットボトル形状でコンパクトなので、片手でも持ち運びがラク。
どちらも軽量で女性でも簡単に持ち運べるモデルですが、形状的には部屋から部屋への持ち運びならN1S Nano、外出先や移動先での使用ならMoGo 3 Proが便利かなという印象です。
大きさ・重さ比較(表付き)
機種 | 大きさ | 重さ | 特徴 |
N1S Nano(JMGO) | 約187×165×191mm | 約1.8kg | ジンバル一体型で安定感あり |
MoGo 3 Pro(XGIMI) | 約204.9×95×95mm | 約1.1kg | コンパクト・軽量で携帯性◎ |
サイズ的にはMoGo 3 Proが一回りスリム。重量差も700gほどあるため、屋外や旅行に頻繁に持ち出すならMoGo 3 Proが便利。一方で、N1S Nanoは、据え置き時の安定性に優れています。
専用ケースに収納した状態で比べると、さらに印象が変わります。
N1S Nano(JMGO)
EPP(発泡ポリプロピレン)製の専用フォームケースに収納されており、本体・電源アダプター・リモコンなどが一体でしっかり保護されます。持ち手付きなので持ち運びはしやすいですが、フォームケース自体の外寸が若干かさばるため、リュックやバッグに気軽に入れて移動するというのは難しい印象。
MoGo 3 Pro(XGIMI)
フォレストグリーンのPU(合成皮革)、EVA内部、防水・衝撃耐性ありという仕様で、プロジェクター本体とリモコンをコンパクトにまとめられます。見た目にスタイリッシュかつ軽量で、日常使いのバッグやリュックにも収まり、持ち運びしやすさで優位です。
明るさ・画質比較
機種 | 明るさ | 解像度 | コントラスト比 | 色域 | HDR |
N1S Nano(JMGO) | 460 ISOルーメン | フルHD (1920 x 1080) | 400:1 | Rec.709 127% | HDR10 |
MoGo 3 Pro(XGIMI) | 450 ISOルーメン | フルHD (1920 x 1080) | 非公開 | DCI-P3 90% | HDR10 |
明るさ
明るさはほぼ同等ですが、N1S Nanoがわずかに上回ります。暗めの環境で80–100インチを狙う常用用途ではどちらも十分なクラスです。
実際に投影してみると、N1S Nanoは白がより白く純粋に見えるため、明るさ以上に鮮明に感じられました。文字や映像がくっきりして見えるので、寒色系の映像やWebページ閲覧でも自然に見えやすいです。
一方でMogo3 Proは、やや温かみのある黄色寄りの白に見えます。映画の肌色や温かい色味の映像ではしっとり感が出ますが、ドキュメント閲覧や白基調の画面では少し気になるかもしれません。
コントラスト
コントラストの違いは、映像の立体感や鮮やかさに大きく影響します。
前述のように、N1S Nanoは白がより白く映るので、映像全体がはっきりとシャープな印象です。青や黒もよりくっきりとしており、奥行きや色彩もより生き生きと表現されています。映画・アニメ・配信・ビジネス資料もバランス良く楽しみたい人におすすめです。
一方でMoGo 3 Proのほうは、全体的に黄味がかった色味のため、より映像があたたかい印象に。こちらは、幻想的・柔らかい描写を好む方にオススメです。
日中視聴のしやすさ・映像の見やすさ

光が差し込む部屋で2機種(左:N1S Nano、右がMogo 3 Pro)を投影した様子です。
明るい場所ではどちらの機種もやや見づらい印象ですが、暗くした環境では大きな差はありません。ただし、発色の良さはN1S Nanoに軍配が上がり、映像の鮮やかさを重視する方にはN1S Nanoがおすすめです。
リアルタイム補正比較
実際にN1S NanoとMoGo 3 Proでどのように補正されるのか、動画を撮影して比較しました。投影画像の補正される様子を見ていきます。

上 N1S Nano:
動かすと同時にシームレスで補正、天井投影もスムーズ。
下 MoGo 3 Pro:
動作後に補正が入るタイプ。投影画像を動かすと変形したまま動き、いったん画像が止まると補正が始まります。
N1S Nanoは移動しながら補正ができるので、MoGo 3 Proに比べて時間がかからずストレスを感じにくいです。MoGo 3 Proは画面が止まってから補正が入るため遅く感じました。
天井投影や角度を頻繁に変えるならNanoの方が快適でしょう。
OS・操作感

両機種ともGoogle TVを搭載し、Netflix公式アプリが利用可能です。
さらに、N1S Nanoは人が前を横切ると自動で画面が暗くなる保護機能が発動。
MoGo 3 Proにも同様の機能がありますが、今回の実機では作動せず設定変更が必要でした。
設置のしやすさ
設置時の安定性

どちらも安定して設置が可能です。
電源コード

左:N1S Nano
NanoはL字型の配線コードを採用しており、机や棚に置いた際も省スペースで扱いやすいです。無理な角度がかからないため断線しにくいと言えます。
右:Mogo 3 pro
一方でMogo 3 Proは、ストレート型の配線コードが採用されています。まっすぐ伸びる形状のため、設置場所によってはコードを曲げたり折ったりしないよう注意する必要があります。長く安全に使用するためには、コードの取り回しに工夫が不可欠でしょう。
サウンド

N1S Nano:音域が広く、特に低音の響きが力強く感じられました。Dolby Audio対応で、音のバランスも良いです。
MoGo 3 Pro:標準的な音質ですが、N1S Nanoと比べると低音の迫力に欠けるため、音楽や映画サウンドを楽しみたい方には少し物足りないかも。
騒音・消費電力・遅延
項目 | N1S Nano | MoGo 3 Pro |
---|---|---|
騒音 | 26dB以下 | 32dB以下 |
消費電力 | 65W以下 | 65W |
遅延 | 1080P@60Hz/23ms | 1080P@60Hz/60ms |
投影中、どちらもファン音は気にならず静かで快適でした。
消費電力は同程度。
遅延に関してはNanoのほうが圧倒的に優位です。
23msだと、アクション系や格ゲーなどの動きの速いゲームでもほとんど違和感なくプレイできるレベル。
60msになると、映像と操作の間に「ワンテンポ遅れる感覚」が出やすく、カジュアルゲームや動画視聴なら問題ないですが、ゲーム用途としては不利でしょう。
サポート体制の比較

N1S Nano:
JMGO製品にはプロジェクターを立ち上げると「JMGOアプリ」のご案内があるので、初めての方でも安心。
困ったときはアプリからカスタマーサポートにすぐアクセスでき、最新アップデートのお知らせもチェックできます。
「使いこなせるかな…」と不安な初心者の方も、迷わず安心してお楽しみいただけます。
Mogo 3 pro:
Mogo 3 proを立ち上げたときはJMGOアプリのような案内はありませんが、XGIMIのHP上でサポートを受けられるようです。
まとめ
N1S Nanoがおすすめな人
- 映像・音質にこだわりたい
- 画面補正でストレスを感じたくない
- ベッドで寝ながら映像を見たい
- 部屋のインテリアに馴染むデザインを選びたい
- 手厚いサポートを受けたい
Mogo 3 proがおすすめの人
- 外出先にも気軽に持っていきたい
- 映像・音質にそこまでこだわりがない
- 座って鑑賞することが多い
- おしゃれなボトルデザインのプロジェクターがほしい
ここまで様々な機能を比較しましたが、本格的に映画やゲームを楽しみたいなら、やはりN1S Nanoに軍配が上がります。携帯性を重視するならMoGo 3 Proも魅力的ですが、映像・音質・補正スピードの総合力で選ぶならN1S Nanoをおすすめします。
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