骨伝導についてお話しましょう。
果たして骨伝導とはどんなものなのか。これは、よくいただく質問です。
ORIIを支える技術である骨伝導は、何十年間も補助的なリスニングツールとして医療機器で使用されてきました。しかし、その仕組みについては依然として誤解があります。ここでその誤解を解き、疑問も解消できればと思います。
では核心にせまる前に、まずは基本のお話をしましょう。
骨伝導とは何か?
骨伝導とは自然な聴こえ方の1つで、振動が、鼓膜を迂回して、骨などの物理的な個体を通って耳の中にある蝸牛という部分に直接伝わります。ORIIの場合、この技術をリングに取り入れ、指から耳に振動が素早く伝わるようにしています。
今あなたは「骨伝導を使う利点はなんだろう?」と思われているかもしれません。
まず、ORIIの骨伝導は、騒がしい環境でもクリアに音を聞くことができます。
振動が空気を満たして音が鼓膜に届く通常の音と比べ、ORIIを介した骨伝導は、外の音を遮断している間に鼓膜を迂回して音を直接内耳に届けます。
大きな音が鳴り響くコンサート会場やクラブを想像してみください。
たとえ声を張り上げたとしても、相手の声を聞き取るのは、至難の業です。
でも、もし今後このような状況があれば、指を耳にあててその真横で話してみてください。指が声を増幅して聞き取りやすくなるはずです。すごいですよね?
ただ、ここに1つポイントがあります。
このような説明を聞くと骨伝導がまるで魔法かのように思われてしまうのです。
実際には、振動伝達中にエネルギーの損失があります。だから、一部の骨伝導デバイスでは、耳に直接触れなくても、デバイスから出る音を聞くことになります。
我々はこれを最小限にするために、1)リング内に配置して振動の移動距離を短くし、2)低電力で小型のアクチュエーターを使用して音漏れを最小限に抑えています。
ORIIのオーディオが実際のところどうなのかを知っていただくために、ORIIから出る音の実験をしてみました。こうしてORIIと他のデバイスを直接比較するのは初めての試みでもあります。
実際に試した方法はこちら
- 騒音計から50㎝の距離にデバイスを配置する
- 最大音量で音楽を再生する
- 20秒間以上の平均デシベルを計測する
- 1~3の手順を全てのデバイスで実験する
- 実際に耳または指に装着して、同様の手順で実験する
調査結果
上記の結果から、50㎝の距離で検出されるORIIの音は、耳に装着するイヤフォンと同等であることが分かります。また、他の骨伝導デバイス(Device 2)との比較でも、ORIIの音漏れがかなり小さいことが分かります。
指に装着した時に検出される音は39dBで、競合デバイスと比べても優れた性能を発揮しています。0.5m先から検出される音も比較的地小さいので控え目さを維持し、予想どおりテーブル上でのテストよりもはるかに低い音レベルでした。
正確さのためにお伝えしておくと、このテストが行われたのは、周囲の音が約40dBで騒音レベルが制御されている静かな屋内環境です。これは、完璧な音声テスト用の半無響室がない場合、正確な音の測定に最も近い方法と言えますす。
実際には、リングから聞こえるノイズは、周囲のノイズを考えるとほとんど聞こえないはずです。
また、常々お伝えしているとおり、我々はこれからも皆様からのフィードバックをいただきながら、ORIIのパフォーマンスを向上させていきます!