プロジェクターにおける「ルーメン」とは明るさを示す単位のこと。ただ、どれくらいの明るさが良いのかは正直分かりにくいですよね。
今回のコラムは、ルーメン値の違うプロジェクターの明るさを実際に比較しています。実際に使ってみた時の明るさの目安が分かりますよ!
また「ルーメン」について分かりやすく解説しているので悩んでいる方に是非読んでいただきたいです。おすすめのプロジェクターも紹介しているので、最後まで目を通してみてくださいね。
【目次】
- ルーメンとは?
- 実際のスクリーンに映る画面の明るさは?比較して検証します
- 「ルーメン」と「ANSIルーメン」の違いは?いろいろ種類があるけどどうすればいいの?
- こんなときに使いたい!目的別おすすめのプロジェクター5選
ルーメンとは?
ルーメン(lm)とは、明るさを表す単位のこと。プロジェクターの光が出る部分(光源)の明るさで、ルーメンの数値が大きければ大きいほど光源が明るいことを指します。
また近年では「ルーメン」よりも正確に明るさを表す単位として「ANSIルーメン」「CVIAルーメン」「ISOルーメン」なども出てきました。(※これら単位の違いは記事後半で解説します。)
メーカーによって採用している単位や測定方法も異なるため、明るさをスペック値のみで比較することが難しくなっています。そのため出来るだけスペック値だけでなく、実機の明るさも確認した方がよいでしょう。
次のトピックでは、実際にプロジェクターで投影してみて、明るさ(ルーメン)ごとの違いをご紹介します。
実際のスクリーンに映る画面の明るさは?比較して検証します
例えば、下記はプロジェクター JMGO O1(800 ANSIルーメン)とJJMGO O1 Pro(1500 ANSIルーメン)の明るさを比較したものです。
こちらの写真を見る限り、電気を点けた部屋だと明るさの違いをはっきり感じますが部屋を暗くすると違いはそこまで感じません。暗い部屋で使う場合にはプロジェクターの明るさはこだわらず安く済ませてもOK。
一方で電気を点けた部屋や薄暗い部屋で使うのであれば、プロジェクターの明るさはこだわった方がよいでしょう。
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下記はJMGO N1シリーズ 3種類の明るさを比較したものです。
JMGO N1 Ultra | JMGO N1 Pro | JMGO N1 |
2200 CVIAルーメン | 1500 CVIAルーメン | 800 CVIAルーメン |
CVIAルーメンの数値が大きくなるほど画面がくっきりと明るくなっているのがわかりますが、N1 Ultra(2200 CVIAルーメン)とN1 Pro(1500 CVIAルーメン)ではあまり大きな変化は感じられません。
また、比較するとN1(800 CVIAルーメン)が際立って暗く見えてしまいますが、N1単体で見れば暗さを感じません(※暗い部屋の場合。個人の感想です)
関連記事:JMGOの3色レーザープロジェクター、N1シリーズどれにする?《N1Ultra/N1 Pro/N1》
ルーメンの単位が異なる場合はどうしたらいい?
比較したいプロジェクターのルーメン値がそれぞれ「ANSIルーメン」と「CVIAルーメン」で単位が揃っていないときなどは、実際にスクリーンに映し出されたプロジェクターのレビューなどを見て検討するのがオススメです。
下記は、ルーメン値の違いによって実際にどれだけ画面の映り方に違いがあるのか比較している画像になります。
3つのプロジェクターを見比べると、2200CVIAルーメンのJMGO N1 Ultraが一番明るく、他メーカーの2200ANSIルーメンのものと、1840ANSIルーメンの画像の明るさはあまり変わらないように思えます。
このように、一見「2200CVIAルーメン」と「2200ANSIルーメン」で数値が同じに見える場合でも規格単位が違うとこれぐらい投影に違いが出ます。
また、ANSIルーメン同士で値が異なっても、スクリーン投影の明るさが変わらないように見えることもあります。
関連記事:【レビュー】JMGO N1 Ultraを使ってみた!電気を点けた部屋でも使える明るさのレーザープロジェクター
もう一つ例を紹介します。
下記は同じ価格帯のJMGO N1 (800 CVIAルーメン)とXGIMI Halo+ (900 ANSIルーメン)で比べたものです。
JMGO N1は3色レーザーを光源としていて、LEDのXGIMI Halo+より鮮やかで明るい印象です。
数値のみで見るとJMGO N1のほうが低いルーメン値ですが、単位や光源の違いなどからより明るく映るのはJMGO N1となります。規格単位が違う場合は、数値のみでは判断しないでくださいね。
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「ルーメン」と「ANSIルーメン」の違いは?いろいろ種類があるけどどうすればいいの?
ルーメンには基準がないため、単純に比較はできません。
その問題を解決するためにできたのが「ANSIルーメン」です。また、近年では「CVIAルーメン」「ISOルーメン」といった規格も登場しています。
ANSIルーメン
American National Standards Institute(ANSI、アメリカ国家規格協会)が定めた統一規格です。
ANSIルーメンは、投影されたスクリーンの映像を9分割したものの平均値を出し、その値にスクリーンの面積を掛けて算出されます。
メーカーが違っても、同じ基準で明るさを測定できるため、「ルーメン」で比較できなかった明るさを比較できるようになります。
注意してほしいのは、「ルーメン」は「ANSIルーメン」に換算できないこと。算出された基準値が異なるため、比較したい場合はANSIルーメン同士でを比較するようにしましょう。
近年では多くの大手メーカーがANSIルーメン表記にしていることが多く、プロジェクターを買う際にANSIルーメンを参考にする方も多いようです。
基本的にANSIルーメンのほうがルーメンより小さい値が算出されることが多いです。800ANSIルーメンでも1000ルーメンよりも明るく見える場合があるため、スペック表記には十分注意しましょう。
目安として、800 ANSIルーメンでは明るい部屋で見るのは難しいかもしれませんが、昼間でもカーテンを閉めればしっかりと映像を見ることが出来ます。
CVIAルーメン
CVIAルーメン(China Video Industry Association)は中国が2023年春に定めた規格です。
現在プロジェクター市場では、明るさの表記はANSIルーメンが多いです。ですが、カタログスペックのANSIルーメンは誤った基準、誇大広告や紛らわしさが横行していて、購入者が困惑する事態が起きていました。この「CVIAルーメン」は「ANSIルーメン」評価の基準より更に厳しくした統一基準となっています。
目安として、800 CVIAルーメンあれば明るい部屋でも十分映像を楽しめます(※コントラストの低い映像は暗い部屋推奨)
ISOルーメン
ISOルーメンとはスイスのジュネーブに本部を置く非政府機関 International Organization for Standardization(国際標準化機構)が規格した明るさの基準です。ISO 21118に従って測定されます。
ANSIルーメンをより厳格にした基準で、普及し始めたばかりなので日本でまだあまり見かけません。
ルーメンの異なるプロジェクターを比較・検討するためには
他メーカー同士で比較する場合は「ANSIルーメン」「CVIAルーメン」「ISOルーメン」の同一規格で比較検討しましょう。
もし、欲しいプロジェクターを比較したときに同一規格でない場合、スクリーン投影による画面の明るさや鮮やかさの違いがどれぐらいなのかを見て判断した方がいいです。自分が使用する目的や使う環境を考え、実際にプロジェクターに映った明るさを口コミやレビューを見ることが大事。
暗い部屋で見る場合や、映すためのスクリーンは小さいもので十分といった場合はルーメン値が小さくて済みます。一方で、明るい部屋で見たい、大画面でも鮮やかに映ってほしいといった場合は、必要なルーメン値は大きくなるでしょう。
一般的に、画面の明るさに比例してプロジェクターの価格は高くなる傾向にあります。
ここからは目的別におすすめのプロジェクターをご紹介します。レビュー記事も一緒に紹介しているので、どれぐらいの明るさでスクリーンに投影されるのか参考になるかと思います。
こんなときに使いたい!目的別おすすめのプロジェクター5選
明るい部屋でも鮮やかに映像を楽しみたい! JMGO N1S Ultra 4K
明るい部屋で使いたいのであれば、ある程度ハイスペックのプロジェクターを買うのがオススメ。
『JMGO N1 Ultra』は明るい部屋でも画面が見やすいハイエンドモデルのレーザープロジェクターです。レーザープロジェクターは出力が高いので、電気がついた明るい部屋でも画面をくっきりと見ることが可能。
3色レーザープロジェクターなので、LEDに比べて明るく色彩も豊かになっています。 解像度はもちろん4K。明るさは3000 ANSIルーメンと高出力です。
関連記事:【レビュー】JMGO N1S Ultra 4Kを使ってみた!3色レーザー搭載のハイスペックプロジェクター
コスパと明るさを重視したい! JMGO N1 Pro
4Kである必要はないけど、明るい部屋で映像を楽しみたい!でも価格も抑えたいという方にオススメなのが『JMGO N1 Pro』。価格は10万円台とミドルレンジのレーザープロジェクターで、部屋を暗くして画面を見る必要がありません。フルHDの解像度で1500 CVIAルーメンの明るさがあります。
電気を点けた部屋で使ってみるとこんな感じです。投影がはっきり見えますね。
関連記事:【レビュー】JMGO N1 Proを使ってみた!コスパ良く明るいプロジェクターを探している方必見
狭い部屋でも使える!リーズナブルなJMGO O1
狭い部屋でも快適に使える超短焦点プロジェクター『 JMGO O1 』。
ほぼ壁とくっつけて使用できるので、部屋の広さを気にしなくてすみます。人が横切って画面が遮られることもないので、映画など長時間集中して見たい方にオススメのプロジェクターです。
JMGO O1はコンパクトでありながらもフルHD(1080p)画質での大画面かつきめ細やかな映像を投影することができます。
超短焦点プロジェクターといえば高額なイメージですが、JMGO O1は10万円前半でゲットできます。超短焦点プロジェクターの中でも比較的手頃な価格なので、初心者でも手に取りやすい価格帯ではないでしょうか。
だいたいA4サイズぐらいの大きさでコンパクト&軽量(2.3kg)なのも嬉しいポイントですね。
明るさは800 ANSIルーメン。昼間でもカーテンなどを使えば十分はっきり映像が見える明るさで投影することが可能です。下記レビューにて実際の投影画像が確認することができますよ。
関連記事:【レビュー】超短焦点でコンパクトなプロジェクター「JMGO O1」なら部屋が広くなくてもOK!
オトクにプロジェクターを楽しみたい! JMGO N1S
リーズナブルにレーザープロジェクターで映像を楽しみたいなら『JMGO N1S』がおすすめ。10万円台で手に入る3色レーザープロジェクターです。
映画館にも採用される最新技術 3色(RGB)レーザーを搭載しているので、従来のLEDプロジェクターに比べて明るいです。
明るさは900 ANSI ルーメンですが、明るい部屋でも小さな文字まで見えます!字幕付き映画やニュースなどを見たい人にもオススメ。
バラエティー番組やニュース、アニメなどは電気を点けた部屋でも十分楽しめます。一方でコントラストの低い投影を電気を点けた部屋で見るのは難しい場合も。詳しくは下記のレビュー記事をご覧ください。
関連記事:【レビュー】JMGO N1Sを使ってみた!リーズナブルな3色レーザープロジェクター